同年代の昇進報告を見ると、さっきまで普通だった自分の仕事が急に遅れているように感じる。友だちの部屋を見て、自分の暮らし全体が雑に思える。SNSで他人と比較してしまうとき、「比べないようにしよう」だけでは、次の投稿でまた同じ気持ちになることがあります。比較が始まった場面で、何と何を比べたのかを細かく分けてみましょう。

投稿にあった事実と、自分が足した想像を分ける

たとえば、知人が「新しい職場が決まりました」と投稿していたとします。そこに書かれているのは転職の報告です。「収入も増えたはず」「毎日充実している」「自分だけ何も変わっていない」は、その投稿だけでは確認できません。

紙やメモを左右に分け、左に見た事実、右に浮かんだ解釈を書きます。右側を無理に否定する必要はありません。「ここはまだ知らない」と印を付けるだけでも、投稿一つから相手の生活全体を想像していたことに気づけます。相手にも苦労があるはず、と別の物語を作り直す必要もありません。

うらやましい部分を一つの言葉にする

旅行の写真がつらいとき、ほしいのは海外旅行そのものとは限りません。休みが取れること、誰かと出かけること、予定を楽しみにすることかもしれません。「この人のようになりたい」を、もう少し小さい希望に置き換えます。

  • おしゃれな部屋が気になるなら、自分の机に落ち着ける場所がほしいのかもしれない。
  • 友人同士の写真が気になるなら、週末に誰かと話す予定がほしいのかもしれない。
  • 仕事の報告が気になるなら、今の仕事でできるようになったことを確認したいのかもしれない。

これは気持ちの正解を当てる作業ではありません。「たぶん休みがほしい」と仮に置き、明日の予定を一つ減らすなど、自分で選べる行動につなげるための整理です。

関係と、見る頻度を切り分ける

好きな友人の投稿でも、今の自分には負担になることがあります。相手を嫌いになったかどうかを決める前に、見る時間帯や頻度を変えてみてください。忙しい日の夜は近況一覧を開かず、余裕のある休日に必要な相手のページを見る、といった方法です。アプリに表示を調整する機能があるなら、その説明を確認して利用する選択肢もあります。

昨日の自分とも、点数ではなく事実で比べる

「他人ではなく過去の自分と比べよう」と言われても、毎日成長を示すのは大変です。そこで、成果の採点よりも具体的な記録を残します。「メールを一本返した」「昼に温かいものを食べた」「今日は休むと決めた」。特別な一日でなくても書ける事実を一つ選びます。

一週間後に読み返すときも、良い日と悪い日を数える必要はありません。忙しい日の前後に何があったか、どんな予定なら無理なく過ごせたかを見るために使ってください。比較を完全になくすことより、比較した後に自分の生活へ戻る手順を持つことを目指します。

評価のためではない言葉を置く

まずは誰にも見せないメモで十分です。少しだけ誰かに読んでほしいなら、匿名の手紙とスタンプの反応でつながる『宛名のない手紙』も選択肢になります。文章の返信はなく、手紙や反応がすぐ届くとは限りません。iPhoneで基本無料、広告とアプリ内課金があります。他の人からの反応がまた気になりそうな日は、送らず自分だけの記録にする方法を選んでもよいのです。