一言日記は、一日を全部説明しなくても書けます。「楽しかった」だけでもよいし、「帰り道のパン屋が、まだ開いていた」と場面だけ残してもよいものです。文字数の正解を決めるより、あとから自分が思い出せる小さな手がかりを一つ入れてみましょう。
以下の十八の例文は、この記事のために作ったものです。気に入った一文の名詞や動作を、自分の今日に置き換えて使えます。立派な出来事や前向きな結論を付け足す必要はありません。
ふだんの生活を残す六つの例文
- 朝のトーストを少し焦がした。端だけ、いつもより苦い。
- 駅までの道で、半袖の人が少なくなっていた。
- 冷蔵庫に残っていた卵で、夕食が決まった。
- 洗ったシーツが乾いて、今日は早く布団に入りたい。
- いつものお茶を、今日は大きいカップで飲んだ。
- 玄関に置いた傘を見て、雨の予報を思い出した。
「朝ごはんを食べた」を少し具体的にするなら、献立・温度・食べた場所のどれかを一つ足します。全部足すと説明が長くなるので、「冷たい」「窓際で」など、残したい部分だけで十分です。
仕事や学校の日に使える四つの例文
- 説明の途中で一度言い直せた。急がなくてよかった。
- 昼休みに外へ出たら、午後の風が冷たかった。
- 今日の資料は、表の見出しを直したところで終わり。
- 帰り際の「また明日」が、今日は少しうれしかった。
成果が出た日だけを記録しようとすると、途中の日が書きにくくなります。「何が終わったか」の代わりに「どこまで進んだか」を残すと、未完成のまま一文にできます。人に見せる可能性がある記録では、職場名や相手の実名、業務の秘密を含めない形に直しましょう。
何も予定がなかった休日の四つの例文
- 本を三ページ読んで閉じた。続きはまだ気になる。
- 散歩の途中で引き返したけれど、空は見られた。
- 午後まで部屋着で過ごした。今日はそのまま。
- 机の上だけ片づけたら、マグカップの場所ができた。
「出かけなかった」の一文から始めてもかまいません。そこに、代わりにしていたことを一つ添えると、その休日の輪郭が残ります。「出かけずに、古い写真を眺めていた」のように、休みの評価をせずに書く方法です。
気分を残したい日の四つの例文
- 返事を待つあいだ、同じ画面を何度も開いた。
- 予定がなくなって残念。でも、少しほっともした。
- 理由はまだわからないけれど、今日は静かに過ごしたい。
- うれしかった話を、帰り道でもう一度思い出した。
気持ちは一つにまとめなくても大丈夫です。「残念だけど、ほっとした」のように二つ並べても、一言日記になります。感情の名前が出てこない日は、最初の例のように自分の動作を書けば、無理に説明せず残せます。
例文を自分の言葉にする三つの型
丸写しでは自分の一日とずれてしまうときは、次の空欄だけ埋めてみてください。
- 場面の型:「[場所]で、[目に入ったもの]を見た。」
- 変化の型:「いつもの[もの・動作]が、今日は[違い]だった。」
- 途中の型:「[やっていたこと]は、[進んだところ]まで。」
たとえば場面の型なら「バス停で、左右の色が違う手袋を見た」。変化の型なら「いつもの帰り道が、今日は祭りの準備で明るかった」。上手な表現を探すより、そのとき実際に見たものを入れると、自分の記録になります。
書いた一文が短すぎると感じたら、すぐに伸ばさず声に出さずに読み返してみます。自分がその場面を思い出せるなら、それで完了です。一文が二文になっても、長さを直すために削らなくてかまいません。今日使える形を一つ選んで、今あるメモ欄に残してみてください。